全国的に大分県の『関あじ』『関さば』と並んで有名な【城下かれい】。
    有名になればなるほど類似品も多く出回りはじめ地元ととしては寂しい限りです。
    本当の味・本物の城下かれいを知っていただくためにこんなページを作りました。
    大分一村一品にも選ばれた本物の【大分県日出町の城下かれい】を是非ご賞味下さい。


1.大分日出町特産:城下かれいの特徴

”城下かれい”とは、大分県は日出町にあった日出城址(暘谷城址)の南側、別府湾の城下海岸の真水の湧く海底を中心に広がる海に生息するマコガレイのこと。
姿は他の場所のかれいと大きく異なり、尾ヒレが広く角張らず、形が丸々して頭が小さく、泥臭さがないなどが特徴。
江戸時代から希少な魚で美味しかったことから珍重され、庶民が食べる事が禁止されたほど。
現在ではすっかり日出町の顔とも言える代表的な魚です。


2.大分日出町特産:城下かれいの美味しさ

その美味は昔から人々に広く知られており、江戸時代庶民が食すと罰せられたことから、別名「殿様魚」と呼ばれたほどの美味しさ。将軍家への献上魚でもあった。
昭和のはじめには木下謙次郎著「美味求真」日本の名物料理八選に挙げられるほど。城の下の海底に湧いてくる真水に海藻類やプランクトンの発生が多く、これに魚が多く集まることにより、餌が豊富となり、2〜3月にかけては海藻類を4〜5月は藻エビを餌にしているため、他の地域と違って独特の肉厚と旨味にが出る。
刺身にすると純白で美しい光沢、そして少しの臭みもなくコリコリとした歯触りが最高です。


3.大分日出町特産:城下かれいの旬

魚の旬についても、南北に長い日本では地方によって違うのが当然。
大分県は日出町で獲れる「城下ガレイ」の旬はずばり初夏。
他の時期は産卵期等で痩せてしまい、本来の肉厚で甘みのある味は堪能できません。


3.大分日出町特産:城下かれいの食べ方

大きいものは薄く、そぎ造りにした刺身か洗いに。
肝は湯がいてつぶし、つけ汁に混ぜると旨味が倍増(カワハギ同様)。
湯引きした皮は細かくきざみ、ポン酢醤油ともみじおろし・きざみアサツキが相性ぴったり。
カレイの刺身は醤油もポン酢醤油で味わいいていただきたい。
中落ちはカラリと揚げて骨せんべいにすると酒の肴にもってこい。

小さいものは煮付けでもおいしい。“マコガレイの旨さは煮付けにあり”といわれ、うす味で仕上げるのがポイント。

1.ウロコと内臓をを取り、水気をよくぬぐう。
2.ダシ3: 醤油1: 酒1: みりん1の割合で魚がひたる程度に入れて、沸騰させる。
3.焦げつき防止をし、火の通りと味がしみ込み易い様にカレイの身の厚い部分に×印に切れこみを入れる。
4.落とし蓋をし、せっかくの旨味が逃げないよう注意しながら中火で煮る。


・・・・・おまけ

大分県速見郡日出町を代表する【城下かれい】。そのため、日出町ではさまざまなもののモチーフに城下かれいが使われています。
例えば陶器。平皿から徳利までそのバリエーションは様々。
変わりだねと言えば、白あんかぼす、小豆あん、カスタードと3種類の城下かれい饅頭。
毎年5月に開催される「城下かれい祭り」ではその他色々な商品が味見・販売されます。


   右に高崎山。左に国東半島。中央少し左が城下海岸に当たる、別府湾の眺望